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Writer's pictureAsher Intrater

ヘロディアスの娘が躍る



私たちのコングリゲーションの人々は踊るのが大好きです。メシアニック・コングリゲーション、カリスマ派教会、イスラエルの/ユダヤの文化、結婚式、礼拝の間、そして聖書全体の物語の中で、踊りは喜び、想像力、愛として見られています。


踊りの喜びと美は神によって霊感が与えられました。しかしながら、全ての美しい、喜びの活動が伴う中、そこには誘惑となる事や、罪に向かう肉欲的な活動になる危険があります。


性的欲求を誘発する踊りは、ソーシャルメディア上のオーディオ・ビジュアル技術の力によって、過去数十年で爆発的に拡大しています。その一方で、自身を録画し踊る事はただ楽しい事もあります。それが、さらに非常に危険な倫理的そして霊的な結果を招く事もあります。


これらの危険な結果を四つの段階でまとめてみたいと思います。各レベルは以前のレベルより悪化し、それはまるで副作用のハシゴのようです。これら四つのレベルは、ヘロデ・アンティパスの前で踊ったヘロディアスの娘の物語で描く事が出来ます。


[この物語の内容はマタイ14章、マルコ6章、ルカ9章にあります。踊っている若い女性の名は聖書に書かれていませんが、サロメであると知られています。それは、歴史家フラウィウス・ヨセフスが著した「ユダヤ古代史」(18、5:4)に書かれているからです。彼女は神殿を建て、イエシュアの誕生時にベツレヘムの子どもたちを殺害したヘロデ大王の孫娘でした。そして、彼女はどの福音書にも登場するヘロデ・アンティパスの義理の娘です。


ヘロデ王家の歴史を通して、そこには政治的なライバルと見なされる親族を殺害する事を含む犯罪と陰謀がありました。その物語の中で、ヘロデ(アンティパス)は彼の兄弟ピリポの妻ヘロディアスと結婚しました。それは律法、ユダヤの伝統、そして聖書の倫理に反するもので、サロメはピリポとの間に生まれたヘロディアスの娘でした。]


物語の背景は、洗礼者ヨハネがヘロデとヘロディアスの罪を公然と非難した事です。ヘロディアスは彼に怒りを覚え、彼を殺そうと思いました。ヘロデが開いた宴でサロメが踊り、ヘロデは強い肉欲的誘惑に圧倒され、彼は完全に正気を失いました。


マルコ6章(新改訳)

21ところが、良い機会が訪れた。ヘロデがその誕生日に、重臣や、千人隊長や、ガリラヤのおもだった人などを招いて、祝宴を設けたとき、


22ヘロデヤの娘が入って来て、踊りを踊ったので、ヘロデも列席の人々も喜んだ。そこで王は、この少女に、「何でもほしい物を言いなさい。与えよう。」と言った。

23また、「おまえの望む物なら、私の国の半分でも、与えよう」と言って、誓った。 24そこで少女は出て行って、「何を願いましょうか」とその母親に言った。すると母親は、「バプテスマのヨハネの首」と言った。

25そこで少女はすぐに、大急ぎで王の前に行き、こう言って頼んだ。「今すぐに、バプテスマのヨハネの首を盆に載せていただきとうございます。」

26王は非常に心を痛めたが、自分の誓いもあり、列席の人々の手前もあって、少女の願いを退けることを好まなかった。

27そこで王は、すぐに護衛兵をやって、ヨハネの首を持って来るように命令した。護衛兵は行って、牢の中でヨハネの首をはね、

28その首を盆に載せて持って来て、少女に渡した。少女は、それを母親に渡した。


以下が、この物語で起こっている四つの霊的な戦いのレベルについての簡単な解説です。


レベル1:サロメの肉欲


聖書のヘロディアスの娘についての物語について、洗礼者ヨハネまたはその他の「地理的-政治的な」倫理的な問題について何も考えていないと思われます。彼女は単に自身と自身の踊りに没頭していました。彼女は、それがどれだけ強力なものかを感じ取る事が出来ました。彼女は注目を浴びるのが大好きでした。


ヘロデの反応は不釣り合いでした。しかしながら、それには確かにこの種の肉欲の効果を示しています。(私の妻は、より単純に言います。「どうして男はそんなに無知(無分別)なの?何が起こっているのかなぜ分からないの?」この理由によって、ソーシャルメディア上にたくさんの扇情的な踊りが広告に使われるのです。反応の一つとして、男は見境なくお金を払うのです。


このケースでは、ヘロデは、この若い娘に、彼の国の半分をやろうと言いました。彼がイスラエル-パレスチナ地方で最も豊かな人物である事を鑑みても、このコメントは奇妙です。他の時にこのようなコメントを述べたのは、エステル王妃に、彼女の美に圧倒されて、国の半分を授けると述べたアハシュエロス王(エステル5:6)でした。


サロメとヘロデのケースでは、その力は悪用されました。エステルとアハシュエロスのケースでは、その力は善に使われました。


この若い少女は、単に楽しんでいるだけだと考えている中、肉欲の力は倫理的な価値を歪ませ、十分に考慮しなければならないのです。それに対し無知(無分別)である事は無垢ではなく、不品行です。


レベル2:ヘロディアスの犯罪


ヘロディアスの娘が彼女の母親の元に行くと、母は彼女に洗礼者ヨハネの首を求めよと言いました。全ての注目を浴びて興奮しているこの娘は、すぐに彼の首を盆の上に載せて自分にくれるよう要求を加えました。


サロメの肉欲とヘロデの愚かさで始まったものは、今や殺人へとレベルが跳ね上がりました。肉欲は犯罪となりました。全ての肉欲は犯罪にはなりませんが、そうなる可能性があります。サロメの愚かな自己中心性はヨハネに向けて燃える憎しみをたぎらす母の影響下で殺人となりました。


レベル3:イゼベルの攻撃


ヘロディアスが理解しなかった事は、彼女もまた道具として使われた事です。彼女に力を受ける悪魔的な霊がありました。その霊は常に「イゼベルの霊」と呼ばれます(黙示録2:20、第一列王記王21章)。それはまた「大淫婦」とも呼ばれます(ポルネ・メガ、黙示録17章)–また、別の多くの名で呼ばれます。


この霊は、反抗、乱痴気騒ぎの霊、誤った霊性、性的な罪、そして究極的にその目標は男性の権威と預言的な倫理的な権威を失墜させるものを合わせます。


この第三のレベルは、ヘロディアスが罪を犯したいと望み、殺人を継続する意志が問題なのではなく、ヨハネを止めるために行っているのです。ヨハネはこの世代の大いなる預言者でした。彼は人々に神の言葉を代表する存在でした。イエシュアは彼を、全時代通して最も偉大な預言者だと述べています。


レベル4:悪魔的な攻撃


最終的に全ての悪はメシアであり、義なる王、そして神の御子であるイエシュアに向けられます。イゼベルの霊は高位の悪霊で、サタンの命令下の第二位にいます。イゼベルの霊は預言者ヨハネを止めようと躍起になりました。サタンはイエシュアとその弟子を止めようと躍起になっています。


ヨハネはイエシュアを世界に提示し特定した預言者でした。イエシュアは神の御国がこの世界に到来するのを代表する存在です。サタンはその御国を覆そうと躍起になっています。これは現実的な闘いです。単に自己中心的肉欲から始まったものが、神に対抗する悪魔的な力を受けた悪となるのです。


四つのレベルのまとめです:


各レベルは誰がそれを進めているかで見る事が出来ます:

1. サロメ

2. ヘロディアス

3. 淫婦の霊

4. サタン


各レベルは、何が達成されたかで見る事が出来ます:


1. 肉欲

2. 姦淫と殺人

3. 預言的な権威を失墜させる

4. イエシュアの御国を攻撃する


各レベルは、誰が攻撃を受けているかで見る事が出来ます:


1. 無知(無分別)な人

2. 義人

3. ヨハネ

4. イエシュア


バランスを維持し、識別力を盛って対処しましょう。多くの形の踊りは良いものですが、いくつかは肉欲敵です。全ての肉欲が罪に至りませんが、確かにそうさせる事が出来ます。全ての罪が犯罪活動へと至りませんが、確かにそうさせる事が出来ます。全ての肉欲的な踊りが悪魔的、霊的な攻撃の扉を開きませんが、確かにそうさせる事が出来ます。


無分別にならないようにしましょう。

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